カエルの王子さま

　こんばんは、酒井しのぶでございます。
   ブログの移転をいたしました。今後はこちらにて、皆さまと楽しく交流していけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。


  さて、本題です。本当は恐ろしいグリム童話。
　本日はカエルの王子さまです。

  わたくしたちが知っているカエルの王子さまは、池にマリを落としてしまった姫が泣いていたら、カエルがそれを拾ってくれて、友達になり、姫の愛情でカエルが王子に変身して、めでたしめでたしって感じですよね。

  まぁ、これだけ胆略的に説明してしまうと、本当は恐ろしいグリム童話のカエルの王子さまも、たいした違いはないんですけどね。

  では、詳しく解説していきましょう。

  リベラルな王様と理想家の姫が主要人物になります。
  姫はもう十五歳。政治にあれこれと口を出すのは、王にとって好ましいことではあるのですが、当時としては十 五歳で結婚していないというのは、かなり問題があるわけです。
  十五歳の姫は、結婚に理想を抱いているわけですが、体はもう大人。
　夜な夜な自慰にふけっては、その大人の体を持て余しているふしだら女なわけです。（きましたよ、エッチな展開ですよ）
  とはいえ、姫は理想家ですので、政略結婚なんかはまっぴらごめんよ！　ってなわけです。

  ある日、金のマリで遊んでいた姫は、皆さんご存知のとおりに、池にそのマリを落として泣いてしまいます。
  そこへ、やはり皆さんご存知のとおりに、醜いイボイボでヌメヌメのカエルがやってきて、姫に言うわけです。
「マリを取ってきてあげるかわりに、友達になってください」
  ですが、この友達というのには、皆さんが思う友達とはちょっと違った意味がありました。
  カエルは姫と一緒に遊び、姫と一緒に食事をし、姫と一緒に寝たいと言いだすのです。
  姫は、その約束を受け入れ、金のマリをカエルが取ってきてくれるわけですが、きったないカエルと食事なんかできないし、ましてや一緒に寝るなんて絶対に嫌ですから、カエルを無視してさっさと城に戻ってしまいます。

　はい、お約束ですね。嫌な女の登場ですよ。

  カエルは城に押しかけて、約束はどうしたと詰め寄るわけです。リベラルな王様は、姫のくせに約束を破るとはけしからん！　ってなり、姫はカエルとご飯を食べて、カエルとお昼寝するんです。

  そこであれですよ。
　イボイボでヌメヌメのカエルが大活躍しちゃうわけですね。（いやーん）
  姫はカエルと淫らなことをして、そしてカエルは人間になる。
  じつは、王様が仙女にお願いして、自分が結婚させようと思っていた男をカエルに変身させていたわけです。

  肌と肌を交えた姫とカエルだった男は、お互いに惚れ合い、結婚するのですが、姫は理想家です。
  男には、働かなくてもいいから、自分の夢を追ってほしいと思うわけです。
  姫の思い通りに、小説家を目指す男なわけですが、ぜんぜん売れずに、貧乏暮らしとなります。
　貧乏になると、女は現実的になります。（やれやれです）

  かくして、姫は男をののしり、ののしられた男は姫をののしり、二人の子供は結婚なんてするもんじゃないなと、独身を貫きましたとさ、おしまい。


  とまぁ、今回はエッチな内容でしたが、怖くはありませんでしたね。

  金のマリ。
  ドイツのベッセン地方の方言では、黄金のマリ（ｇｏｌｄｅｎｅｒ　ｂａｌｌ)は、黄金に輝く男根（ｇｏｌｄｉｇｅｒ　ｐｈａｌｌｕｓ）の隠語だそうです。

  さらに、カエルというのは、じつは貧しい男を意味し、あまりのみすぼらしさに、姫が醜いカエルと呼んだのではないかと考えられているそうです。
  そんな醜い男とでも、一夜を共にすれば、愛が芽生えるのだという、そういうお話だったのではないかと考えられているようですね。


さて、次回は青髭をご紹介いたします。


それではまた、酒井しのぶでございました。