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妄想/連想/暴走――激走する脳内モルヒネの意想。 変態ハードボイルド小説作家の有相無相――
酒井しのぶの作品紹介
【ファッキン・シスターズ・クライスト】
 酒好きで女好きで自堕落で格好つけの片桐有二は、二十五年まえに体験したレイプ事件のトラウマに悩まされる、ハードボイルドを気取った私立探偵。ある依頼がもとで、変態性癖が巻き起こす事件に首を突っ込むことになってしまう。高飛車で自分勝手なふしだら女の酒井しのぶと共に、事件の真相を探りだすのだが……推理あり、シリアスありの、本格ハードボイルド長編小説。
 

【あいつとの電話】
 ツンデレコンビのしのぶと有二。小説のなかだけじゃなく、普段の会話も超ツンデレ&超下品でちょっぴりエッチ!
 酒井しのぶの小説に登場する二人が織り成す、会話のみの超ショートショート作品集です。一話読みきりなので、お気軽に読んでいただければと思います。
 

【Shinobu to Yuji 短編集】
 長編ファッキン・シスターズ・クライストの外伝的一話読みきり短編作品集。笑い、切ない過去、素直じゃない愛情、そしてお決まりのエッチな会話。しのぶと有二のツンデレコンビは、殺人事件がなくても面白い。
 

 (注: すべての作品がR15指定です。作品の性格上、性描写、暴力描写、差別的発言などが各所に出てきます。不快に思う人は読まないでください)
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【ボチボチと書き始めています】
 いろいろあり、忙しい毎日を過ごしています。
 書きたい衝動は日に日に増してくるのですが、なかなか時間が作れず、昔のようにすべてを犠牲にして書く勇気もなく、いまは我慢の時期かなと思う今日この頃。
 それでも、書かずにはいられないときもあるので、短いエピソード的なものをチマチマと書いたりしています。
 皆様のところへ訪問する時間はまだなかなか作れませんが、毎日少しづつですが、勉強し精進しているところですので、いましばらくお待ちくださいませ。

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 こんばんは、酒井しのぶでございます。

 
 今日は映画のお話なので、ネタバレです。お嫌いな人は読まないでくださいませね。


 わたくしの大好きな、アメリカの狂犬作家、ジェイムズ・エルロイ様の代表作(ていうか、彼のはぜんぶ代表作ですけどね)でもある『LA・コンフィデンシャル』は、1997年に映画化しまして、アカデミー賞を受賞しましたね。(助演女優賞と脚色賞だっけ)



 映画での主人公は上の画像の四人。
 なかでも筆頭格は、なぜかいちばん小さく書かれているバド・ホワイト役のラッセル・クロウ。

 このバド・ホワイト。
 少年時代に、父親にベッドに縛り付けられて、母親が殺害される一部始終を目撃させられた挙句、1週間も母親の死体を眺めてベッドに縛られたままという、ろくでもない過去の持ち主です。
 これゆえ、女性に暴力を振るう男を許すことが出来ず、警官になった後もドメスティック・バイオレンスが発生している家庭に行っては、暴力亭主をぶん殴って逮捕するタフガイなんですね。
 作中では、事件真相の鍵を握る女、イネスがレイプされ監禁されている現場でも、見張りの男を殺したり、憔悴しきっている状況での警察の尋問などに対しても、強い反発を見せたります。(原作ではもっとあからさまですけどね)


 いっぽう、映画では主役一歩手前的なポジションのガイ・ピアース扮するエド・エクスリーと、ケビン・スペイシー扮するジャック・ビンセンズ。
 二人とも原作ではかなりな悪徳警官(ていうか、悪徳じゃない警官はエルロイ作品には出てきませんね。笑)なのですが、そこはやっぱり映画ですから、この二人はいろいろと影があるようには描かれるものの、それほど悪徳なイメージにはなっておりません。

 ほかにも、映画だからかあまりの悪徳っぷりを抑えられて描かれている部分はけっこうありまして、わたくしが個人的にそれらの代表だなと思うのはですね。
 
 レイプ犯の黒人少年4人組が乗っていた車です。

 48年から50年式のマーキュリー・クーペとなっているところは原作と同じなのですが、色が違うんですね。
 原作では『紫』なのですが、映画では『海老茶』となっております。

 これはどういうことかと言いますとですね。

 紫色というのは、当時の黒人たちが好んでいた色で、白人目線で見たときには差別カラーなんですね。
 紫が好き=おまえ黒んぼか? みたいなね。

 エルロイ様は、どの作品においても、アメリカを取り仕切る白人の悪徳警官が黒人を差別する様を生々しく描いているので、たとえば黒人同士では『ニガー』と呼び合うのに、白人は『ニグロ』と言ったり、縮毛矯正を行う美容院を嘲笑ってみたり、そもそも黒人が犯人なら射殺するのは名誉だし、白人が黒人を殺した事件は放ったらかしだったり、そんな当時の差別を差別用語のオンパレードで克明に描く作家なんです。(だから、日本じゃ文藝春秋からじゃないと出版されないんですかね。笑)

 
 まぁ、今日はこの作品の話がしたかったわけではないのですよ。(それなのに、こんなに書いたのか!)


 今日は、このLA・コンフィデンシャルで、ジャック・ビンセンズ役をやっていた、ケビン・スペイシーについて書こうかなってね。


 わたくし実は、ケビン・スペイシーのことはあまり知らなくってですね。

 はじめて(ケビン・スペイシーだと認識して)観た作品は、2003年の映画『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』でした。(LA・コンフィデンシャルのときはまだ、ケビン・スペイシーに注目することがなかったのです)




 どんな内容かと言いますとですね。

 主人公のデビッド・ゲイル(ケビン・スペイシー)は、死刑反対派の大学教授で、良き夫で良き父親の真面目な人間なのですが、あるパーティーで女学生に誘惑され、トイレで立ったまま後ろからファ◯キンしちゃうわけです。
 しかもそれを、その女学生はレイプされたと言い出して、妻とは離婚、溺愛する息子とは離ればなれ、大学教授はクビになって、アル中になってしまいます。
 
 で、同じ死刑反対派の友人女性のもとを尋ねたデビッドなわけですが、この女性は白血病だったわけです。
 余命僅かななか、二人は愛しあうわけです。

 ですが、その女性はビニール袋を頭にかぶって窒息死した状態で発見されます。
 手に手錠がかけられていたことと、女性の膣からデビッドの精液が検出されたことで、デビッドは逮捕され、レイプ殺人で死刑判決を言い渡されてしまうんです。

 
 と、ここまでは中盤以降の回想シーンで、映画はここからはじまるんです。
 死刑執行三日前から毎日二時間だけ、ある雑誌社の女性記者がデビッドにインタビューできることになるんです。

 最初は単なるレイプ犯へのインタビューといった感じなのですが、女性記者はなにかおかしいと気がつき、事件を調べだすんですね。
 でもってなんだかんだと調べる内に、デビッドを死刑にしようとする悪い男が現れて、女性記者はピンチになったりいろいろするわけですが、最後はその男の家から、白血病だった女性が死ぬときの様子が録画されたビデオテープを入手します。
 
 実際に自分で検証してみたところ、それはなんと自殺だったとわかり、刑務所に走る女性記者。
 ですが間に合わずにデビッドは死刑執行され死んでしまいます。

 死んだ後で、デビッドの弁護士だった男が、女性記者の調べを邪魔してビデオテープを隠し持っていた男に、金を渡します。
 これはつまり、死刑廃止論者が邪魔だから殺してしまおうという策略だったのです、っていう大どんでん返しと思われるシーン。

 ですがそこでさらに大どんでん返しが。
 
 デビッドが息子と別れるときに息子からもらったぬいぐるみ。
 このなかにビデオテープが隠されていて、女性記者はそれを観ます。
 それは、白血病だった女性が自殺するシーンが写されたビデオテープで、女性記者が手に入れたビデオテープと同じものなのですが、続きが写っていたんです。

 その続きには、デビッドが写っているんです。
 デビッドは白血病女性の自殺を知っていたんです。
 つまり二人で死刑廃止を訴えるために仕組んだ策略だったのです。

 白血病で余命のない女性と、その女性を愛したデビッドは、死刑を廃止するために死ぬ道を選んだってことです。
 女性は自殺し、デビッドはその罪を着て死刑になる。
 その後に、そのビデオが発見され、死刑は間違いだったと世間に知らしめるために。


 とまぁ、そんな内容の映画です。
 こうやって簡単に書いてしまうと『なんだそんなもんか』と思うかもしれませんが、この作品はストーリーもそこそこ上手く出来ていますが、なんといっても『伏線』の敷きかたの上手さにあると思います。

 たとえば、序盤で、女性記者の車がエンストするシーンがあるのですが、その段階ではあまり重要な出来事じゃないんですね。
 でも、最後のクライマックスで、女性記者が刑務所に死刑をやめさせるために急ぐシーンで、またエンストするんです。
 でもって、車を降りて走って行くわけですが、これって、最初のエンストシーンがなかったら、クライマックスでのエンストは単なる『話を盛り上げるためだけのご都合主義な演出』となってしまうんですね。

 ストーリーの主軸である『デビッドは犯人なのか?』という謎に対する伏線だけじゃなく、こういった細かい演出への伏線もしっかり敷かれている、とっても良くできた映画だと思います。


 そんなライフ・オブ・デビッド・ゲイルですが、全体にアクションなどはほとんどなく、刑務所での女性記者とデイビッドの会話からはじまる回想シーンが主軸の、どちらかというと『静』な感じの作品です。

 
 ケビン・スペイシーはこの『静』の演技がとても上手いです。


 もう一つ、ケビン・スペイシーの代表作である『ユージュアル・サスペクツ』も、やはり『静』の作品。



 これはどんなかといいますとね。(長くなったから簡単にね)

 ある事件が起きて、その事件の唯一の生き残りであるヴァーバル・キント(ケビン・スペイシー)が警察で尋問を受けるんです。
 警察は事件の全貌と、黒幕であるカイザー・ソゼという名の男について聞き出そうとするのですが、ヴァーバルは嘘八百をまるで本当のように話して警察をだまし、自分は釈放になるんです。

 でまぁ、じつはヴァーバルがカイザー・ソゼでしたっていう、最初からわかっているオチなんですけどね。
 
 でも、この作品のすごいところは、ヴァーバルが話した嘘八百が、すべてその部屋のなかにあるものからヒントを得た話だったってところです。

 たとえば、『コバヤシ』って東洋人が登場するのですが、それはコーヒーカップのメーカー名だったとか言った具合で、ヴァーバルが釈放された後に、その嘘八百のすべてを、尋問していた刑事がその部屋のなかで発見していく、その様がまるで名探偵が最後のタネ明かしをするときのような爽快さと驚きの連続なんです。

 名探偵のタネ明かしと違うのは、タネを仕掛けたカイザー・ソゼは警察から逃げ、まんまと騙された刑事がそのタネに気づいて悔しがるといった、ルパン三世のような展開だってことですね。(アニメじゃなく、原作漫画のルパン三世です。実際に映画の中でヴァーバルは、足が不自由な振りをしているのですが、警察を出た後にその演技をやめるときの動作など、骨を曲げたり縮めたりしていたのを元に戻して行く素晴らしい描写で、怪盗さながらな雰囲気です)

 問題点としては、映画全編のうち、八割以上が嘘八百の回想シーンなので『本当はどうだったの?』とか、『どこまでが本当で、どこからが嘘なの?』という疑問が残ってしまうところなのですが、それを払拭できるだけのじゅうぶんな面白さが、最後のタネ明かしにはありました。


 どちらの作品も、ケビン・スペイシーはほとんど動きません。
 いや、実際には回想シーンがほとんどなので、その回想シーンのなかで動いているのですが、観ている人間としては、それは回想なので、ケビン・スペイシーは座って話しをしているだけに感じるわけです。


 その座って話しているだけのケビン・スペイシー。

 
 それなのに、あの存在感。
 うん、素晴らしい俳優ですね。


 本日の「しのぶが思うハードボイルド」

 嘘/嘘/嘘――真実と虚構を作り出す嘘がつけるハードボイルド。 

 以上でございます。


 それではまた、酒井しのぶでございました。

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