頭がバカになる？

　こんばんは、酒井しのぶでございます。

　

　音楽では〝耳がバカになる〟という用語（？）があります。（現在でも使うのかは知りませんが）
　これはですね、レコーディングのときによく使うのですが、録音した音のミックス作業のときに、それぞれの楽器の音量のバランスを決めるために何度も繰り返し聞き込むじゃないですか。
　最初のうちは、たとえば、ベースの音量がメモリにして１上がっただけでもその違いがはっきりとわかるんです。ほかのどの楽器でも、もちろん歌でも同じで、ほんのちょっとの差でもわかります。
　でも、何度も繰り返していくうちに、最終的にはベースをゼロにしてしまっても違いがわからなくなってしまうんですね。（さすがにゼロは大げさですが、極端な違いにしてもわからないのは事実です）

　つまり、耳が音に慣れてしまって、細かい違いがわからなくなってしまうという、脳のメカニズムです。（細かいことは知りませんが、そういうメカニズムなんです）

　そのために、ミックス作業のときは長い休憩を何度も取ったりすることがあります。
　そのときには、音楽とはまったく違うことをするんです。
　たとえば、読書。たとえば、ゲーム。スタジオからの外出はなかなか厳しいものもあるので、その場でできる音楽以外のことをいろいろやります。
　それで、1時間くらいしてから、もう一度聴くと、ちゃんと聴こえるようになっているんです。

　

　これに似た、現象が作家にもありますよね。
　そう、書いているうちに、なんだかしっくりしないんだけど、なにがしっくりしないのかわからないまま、どんどん書いていってしまう、何がなんだかわからないのに書いちゃう現象です。（なんという命名ですか、それは……）　

　音楽の例に習えば、こういうときっていうのは、書かないほうがいいんでしょうね。
　でも、書いちゃう（笑）

　わたくしの場合、このパターンによく陥ります。
　しっくりいかず、納得いってないのに、どんどん書いちゃうんです。
　でも、納得できてないから、ある程度までいくと、書けなくなっちゃうんですよ。

　そういうときはどうしようか……。

　あれですね。
　魔女の宅急便で画家のお姉さんが言っていましたね。
「書けないときは書かなくっていい」って。（あれ？　飛べないときは――だっけ？　笑）

　書かずにほったらかしておいて、何日か何週間かしてから、見なおすと……
　あれあれあれ？ってことになるってわけですよ。
　そうです、いままではほうきで飛んでいたのが、デッキブラシで飛べるようになるのと同じで、ペンで書いていたのが、お箸で書けるようになるわけです。（なりません。嘘です、すいません）

　

　ちなみに、画家のおねえさんの名前はウルスラって言うんですよ。知っていましたか？　（え？　知ってる？　そうでしたか……）

　ちなみに声優は高山みなみで、キキと同じだって知っていましたか？　（え？　知ってる？　そうでしたか……はい、すいません）

　ちなみに、酒井しのぶは紅の豚が大好きだって知っていましたか？　（え？　知ってる？　そうでしたか……はい、すいません）
　まぁ、紅の豚についてはまた今度お話しますね。紅の豚の話というか、紅の豚がどれだけ好きかって話ですけどね。（え？　そんなの聞きたくない？　はい、どうもすいません）

　それではまた、酒井しのぶでございました。